April 19, 2020

【仕事が】大手化学メーカーに事務系総合職として新卒で就職した結果【ツマラン】

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化学メーカー営業などを経て今はプログラマーをやっている hachi ですこんちわ。
わりと職を転々としている私ですが、今日は大手化学メーカーに新卒で就職した経験について書きます。文系で化学メーカーに就職しようとしている人の参考になればと思います(でも読んだら就職したくなくなるかも)。
ちなみに私が化学メーカーにいたのは 2013 ~ 2015 年なのであまり最近の話ではないですが、古い業界なので今もさほど状況は変わっていないことでしょう。

化学メーカー事務系総合職の業務内容

化学メーカー事務系の主なお仕事はこんな感じでしょうか。正確に知りたければ業界研究というやつをして下さい。ちなみに下記の印象は私がいた会社の場合かつただの主観です。
  • 経理、法務、人事、広報など:わりとホワイト。なぜか人が余っており暇そうな人も多かった。ゼネラリスト志向の中で例外的に法務はロースクール卒などのエキスパートが揃っている印象。
  • 経営企画:基本的に年次が低い社員には関係がないので何をやっているかはよく知らない。
  • 営業管理:営業の尻を叩きます。ピボットテーブルがお友達。
  • 営業:基本的にどこも激務。特に花形の部署は新入社員が毎年辞めるほど。人手不足(なぜこっちに回さないのか謎)。成果が見えやすい分、外向的な性格なら一番楽しそうではある。
  • 原料調達:原料がないと何も作れないので責任重大なお仕事。激務。
  • 工場での生産管理等:業務内容はあまり知らない。工場組は休日もイオンモールで同僚に会ってしまって気まずいらしい。

ジョブローテーションがあり、2~3年すると別の部署に異動するのが一般的です。全く関係ない部署に異動することもしばしばあり、人事や経理だった人が突然営業になることもあります。
私がいた会社の場合、このうちどの部署に配属されるかは 2 か月ほどの工場研修が終わるまでわかりませんでした。一応、配属前に面談があり希望は伝えられます。そして私はとある部門の営業部・営業管理グループに配属されることになりました。

営業管理のお仕事内容

営業管理って何をするのかというと、営業実績を集計して資料作って営業の方々に「もっと売ってこい!」と詰める仕事です。営業担当に進捗をヒアリングすることもあります。まあ営業の人からしたら鬱陶しい存在だと思います(笑)。しかし最も重要な任務は絶対権力者たる俺様営業部長のご機嫌を伺うことです。

私が新入社員から約 2 年半の営業管理時代にやったことは、

  • 月一で開催される経営会議のための資料作り(エクセル集計、販売状況について分析・コメント記入):出たよエクセル集計。毎回同じようなことを書いているので全部自動化しろよと思う。
  • 自分のグループの週報作成:書き方や言葉遣いなど内容と関係ないどうでもいいことを添削されるのが超ストレス
  • 各営業グループの週報提出催促:毎回期限通りに出さない課長とかがいるのでなだめすかしながら催促しなければならない
  • 営業グループへの「ご提案」:下っ端だったのでほとんど先輩や上司がやっていた。コミュ力ないと務まらない感じ。
  • 予算作成:下半期の大仕事。各営業グループの予算もチェックしないといけない。
  • 輸出営業:現地法人ではなく日本の商社経由で輸出する分は営業管理 G が担当することになっていた。営業といっても主な仕事は商社への見積もり提示(メール)。この見積もりもエクセルなどを使ってちまちま計算しなければならず地味に面倒。海外出張はなし。
  • 海外からの問い合わせ対応:見積もりなど。メールがほとんど。英語が使えたのは楽しかった。
  • 原料不足で品薄になっている製品の出荷管理・調整(工場、商社と)
  • 製品に異物が混入していた場合などのクレーム対応
  • 輸出規制物質に関する手続き、与信管理、貿易事務の一部、e.t.c.

ちなみに経営会議とは俺様営業部長が営業グループの課長を延々と叱咤激励する会議のこと。これの何が問題かというと、ただでさえ営業で忙しい営業課長たちが会議資料作りのために忙殺されることです。よくある話ですが、資料のための資料作りになっていたと思います。でもはっきり言ってしまえば、中国の安い製品に価格競争で勝てないから売れないんで、営業が努力しても・・・という部分もかなりありました。もちろんそんなことは部長には口が裂けても言えないけど。

給与、待遇、残業時間

  • 新卒で基本給 25 万円くらいだったような。当然ながらその後一気に上がったりはしない。当分は同期と横並び。ボーナスは給料の 2 か月分だったような。
  • 都内の独身寮に月 2 万円(水道光熱費、ネット込み)くらいで住める。福利厚生の充実ぶりはさすが。
  • 私の場合、残業時間は繁忙期で 40 時間くらい、平均すると 30 時間くらい(部署による)。残業代は全額支給。
  • 持ち株制度とかあったな、使わなかったけど
  • 結婚してマイホームを購入した途端に地方に異動になったりすることが普通にある(結婚すると辞めにくくなるから、らしい・・・)
  • 保守的な社風と昭和を引きずるダイバーシティおじさんたち

    日本の老舗大企業はどこも似たようなものだと思いますが、社風は非常に保守的で意思決定や実行は遅いです。若手社員の主導で重要プロジェクトを進めることはまずなし。決裁書スタンプラリー(決裁書を作り偉い方々から了承の判子をもらう)をしなければ何も進められません。印鑑の押し方が抜群にうまくなることは間違いないでしょう。
    上層部はこういう社風や制度に一応問題意識を持っていますし、「ダイバーシティ推進」や「業務効率化」が目標として掲げられてはいます。ただやっぱり女性管理職は非常に少ないですし、外国籍社員もあまり強みが発揮しにくい状況に置かれていたと思います。というのも、会社の中枢にいる昭和のおじさんベテラン社員は口ではダイバーシティが重要だ!と言うんだけど、実際には「こうあるべき」という価値観を押し付けてくることが多いからです。長時間労働できない社員に重要な仕事は任せられないとか、意思決定のためには(とりあえず)会議をしなければならず資料をきちんと作らなければならないとか、特に意味はなくても決められた形式や慣習に従うのは当然だとか。まあ・・・50代以上の社員は別に改革なんかしなくても逃げきれればいいからね。現状維持が最優先になるのは当然ですね。

    お堅い会社は仕事の進め方だけでなく価値観も昭和的な感じですね。30 代で結婚して、子供が生まれたら 30 年ローンを組んで郊外にマイホームを購入し、往復3時間くらい掛けて通勤するのが当たり前というような。若い社員でもそれを理想と思っている人が多い印象でした。
    とはいえ保守的な社風にもいいところはあります。上司や先輩がわりと手取り足取り面倒を見てくれるとか、競争が激しくないので殺伐とした雰囲気になりにくいとか(雰囲気は上司や同僚次第だけど)。

    3年持たずに大企業を辞めた理由

    理由はまあタイトル通りなんですけど。
    長く在籍すれば営業戦略立案とか、楽しそう?な仕事も担当できたかもしれませんね。でも私はそういったより高度な仕事をする前にこの会社を辞めてしまいました。当時は翻訳や通訳をやってみたいという気持ちがあったし、会社が扱っている製品に全く興味が持てなかったからです。私がいた部門の主力製品は樹脂だったのですが、樹脂が何万トン売れても「ふーん」という感想しか出てこないのです。働いているうちに興味が湧いてくるかと思ったけど、私の場合は違いましたね。いや、そういう素材や化学製品が社会の基盤を支えていることはわかっています(業界研究したからね!)。でも、私は自分の興味関心や業務内容や勤務地を会社の都合で全部決められてしまうのが耐えられないんだと思います。上記のようなすばらしい待遇が得られても。逆に、会社から決められたことを決められた手順でやってそこで成果を上げるのが好きな人は大企業に向いていると思います。

    あとは前述したような(合理性のない)ルールでガチガチに固められた風土も、自分には全然合わないな~ってことが勤めてみてよくわかりました。決裁書スタンプラリーもそうですけど、朝 9 時に出社しなければいけないとか、なんかよくわからん席次やらの「ビジネスマナー」を守らなければいけないとか。飲み会という名の社内接待もしんどかった。だってお湯割りの作り方(お湯が先か焼酎が先か)まで怒られるんだもの・・・(´・ω・`)

    逆にこういう会社に就職してよかったと思うことは、日本式のお堅いルールやマナーを一通り身に着けられたのでよその会社に行っても恥をかく心配はあまりなくなった、ということでしょうか。本業と関係ないですけど。

    まとめ

    まったり高給と言われる(今も言われてるのかな?)化学メーカーですが、まったりできるかは部署によります。まーでも商社やマスコミに比べれば断然まったりなのでしょう。お給料も大手なら良いと思います。数十年後どうなるかはわからないけど。
    そういえば新入社員時代、社内誌に新入社員紹介のコーナーがあって、そこに何人かの同期が「これから 40 年どうぞよろしくお願いします」みたいなメッセージを書いてて違和感を覚えた記憶があります。今の学生さんもそういう感じなんだろうか。そりゃ人によるんだろうけど。