January 20, 2020

楠木建・鹿島茂の読書対談(NETFLIX コンテンツ帝国の野望)を聞いてきた

noemastudio
会場のNOEMA images STUDIO@西麻布

1月18日、楠木 建 × 鹿島 茂 スペシャル読書対談公開収録というイベントがあったので麻布まで聞きに行ってきた。対象本はジーナ・キーティング『NETFLIX コンテンツ帝国の野望 :GAFAを超える最強IT企業』(新潮社)。
イベントページ:https://allreviews.shop/items/5e14433b0cc8de540be8562b
おもしろかったので印象に残ったことをメモメモ。

イベント概要

楠木建さん(経営学者)と鹿島茂さん(フランス文学者、評論家)が↑の本について対談するイベントだったよ。鹿島さんが主催者で定期的にこういうイベントを開催されているらしい。youtubeで生中継されたらしいけど今日の時点でyoutubeに上がっていないようなので見られないっぽいよ(今後アップロードされるかも?)。

ちなみに何で行ったかというと

私は楠木建さんのゆるめファンで、氏のTwitterで告知を見たからです。本のことは書名すら聞いたことなかったけど、ネトフリとかテックについては(一応SEということもあり)興味あるので。あと無職でひまだったので。

感想

・外が雨でさむい・・・
・西麻布のイベント会場、初めてで入りづらい。会場は百科事典みたいのがいっぱい並んでいる本棚に囲まれたおしゃれ空間だった。「国内随一の書斎スタジオ」は言い過ぎにしても・・・
・参加者は20人弱くらい?30~50代くらいで男女半々くらいかな
・楠木氏でかい。アメフトとかやってそうに見える(実際は運動大嫌いらしい)
・鹿島さん優しそう

・ネトフリがアメリカで受けたのはアメリカのケーブルテレビが月額一万円以上、コンテンツはパッケージになってて選べないというManaged dissatisfactionな状況だったから。なら安くてコンテンツの選択肢も多いネトフリに乗り換えようという話になる。

・ネトフリは元々DVDの宅配レンタルサービス業をやっており実店舗はなし。一番儲かる新作を大量入荷する資金力がなかったのでいかに旧作を借りさせるかが肝で、そのために昔からデータ利用やアルゴリズムに力を入れていたらしい。昨今のにわかAI企業と違ってネトフリのテック活用はぽっと出ではない、だから強い。

・ネトフリはユーザーが番組のどこで一時停止したか、見るのをやめたかまでデータ収集している。
・手作業で地道に処理しているところもある。例えばレコメンド機能に使う動画のタグ付けはタガーと呼ばれる人が実際に動画を見て細かくタグを付ける。

・ネトフリがここまで成長したのはブロックバスターという強力なライバルがいたから。ブロックバスターはTSUTAYAみたいな大手のDVDレンタルチェーンだったが、最終的には自滅して倒産した。

・本の中で描かれるネトフリ社内や競合企業の個性豊かなキャラクター、人間模様がおもしろい。

・現CEOのリード・ヘイスティングスは超合理主義でコンテンツへの愛ではなくロジックで経営判断する。それによって今日のネトフリがある。

・完全理論武装のヘイスティングスと情緒派のランドルフの対比

・ネトフリのライバルの1つはディズニーだがディズニーにはコンテンツへのこだわりや愛がある

・カール・アイカーンとかいう投資家やばい

・最近は映画そのものもアルゴリズムによって製作されている。今後それに対抗する(アルゴリズムに依拠しない?)映画が出てくるかもしれない。

・最近サブスクリプションが持て囃されているが、20年前くらいの日本は新聞、雑誌等を多くの人が購読するサブスクリプション先進国だったと言える。

・はやりのテクノロジーやビジネスモデルに飛び付くよりその核の部分を理解したり大局を掴むのが重要
 
・質疑応答、みんな流暢に質問しててすごいなーー

・本と関係ない話:会場の近くの広尾には北海道の開拓試験場があった・・・?(うろ覚え

まとめ

私はその道のプロ的な人々の話を聞くのが名人芸を見ているようでとても好きなのですが、今回の対談も楽しかったです。あまりビジネス書に興味ないけど、この本はNetflixに関わる人々の人間模様やFAANGの一社にまで上り詰めたプロセスが描かれていて、確かに面白そうだなと思いました。読んでみようかな。主催者・参加者のみなさまお疲れ様でした。

(画像はここからお借りしました:https://studio.powerpage.jp/#!/detail/8905)